
リビングのソファで、iPadを片手にスタイリッシュにペンを走らせる中2の娘。 画面の端には、流行りの「勉強垢」で見かけるような、おしゃれな学習管理アプリとスタディサプリの動画。
「形から入る」のは、モチベーション維持には否定しません。 でも、合理主義の父として、つい画面を覗き込みながら思ってしまうのです。 「その文房具やアプリの設定にかける時間、英単語の一つでも覚えた方が早いんじゃないか?」と。
「魔法のツール」の落とし穴
もちろん、スタディサプリ自体は非常に優れたツールです。 高校生になれば、進学校なら公立高校ですら全員に申し込みを推奨されるほど、そのクオリティと利便性は確立されています。一流講師の授業がいつでも安価で受けられるのは、合理性の極みと言えるでしょう。
しかし、中学生において「すべての子にスタサプが最適か」と言われると、決してそうではありません。 すでに「自分で目標を立て、学習を進める能力」が身についている子にとっては、スタサプは最強の武器になります。ですが、多くの中学生にとって、デジタルツールはまだ「痒いところに手が届かない」瞬間が多いのも事実です。
定期テストの範囲が微妙にズレていたり、解説が今の理解度より少し先を行き過ぎていたり……。 何より、どんなに優れた神授業も、本人が再生ボタンを押さなければただのデータでしかありません。
結局、一番効率的だったのは「泥臭い伴走」
「これじゃいかん」と思い、ある夜、娘の隣に座って一緒にワークを広げてみました。 やってみたのは、ごくごくアナログな「スモールステップ」の確認です。
- 一緒に教科書のページをめくる。
- 間違えた一問を「なぜ間違えたか」一緒に分析する。
- 「明日の小テストに出る、この3問だけは完璧にしよう」と約束する。
効率を重んじる私としては、自分の時間が削られることに抵抗がないわけではありません。 でも、今の娘の勉強スタイルを見極めたとき、必要なのは最新の動画講義ではなく、横にいる人間が表情を見ながら出す「最短ルート」の指示でした。
親だからこその「もどかしさ」と、プロへの切り替え
ただ、この伴走を親が毎日続けるのは、精神的にも時間的にもコストパフォーマンスが悪い。 親が教えると、つい熱くなって親子喧嘩に発展し、せっかくの勉強時間が台無しになることもあります。これは合理的ではありません。
中学生に必要なのは、商売としてではなく「本当に君のために伴走している」という熱量が伝わる関わりです。 それを親が担い続けるリスクを考え、我が家は「伴走のプロに外注する」という選択をしました。
高校生になり、勉強方法をガラリと切り替えるべき「次の山場」が来たとき、自立してスタサプを使いこなせるようになるために。 今は、スマホ一台に任せるのではなく、あえて血の通った個別指導塾やオンライン家庭教師を導入するのが、もっとも合理的な投資だと判断したのです。
自分の子供の勉強スタイルが現在どちらに向いているかを見極め、あえて「プロの手」を借りる。 親子の良好な関係を保ちながら、着実にステップアップさせるための、これが我が家の「最終回答」です。

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